R&Dモードへ切り替え (rootアクセス権取得)

購入したNOKIA 770ではrootのアクセス権限がありませんので、各種設定ファイルを直に変更することができません。

root権限を得るには、R&Dモードに切り替える必要があります。
このためにはmaemo.orgで配布されているFlasherを使う必要があるのですが、Linux環境でないと動作しません。
Windows XPしか持っていない場合は、何らかの方法でLinux環境を用意する必要があります。

そこで、今回は無料で配布されているVMware Playerを使ってUbuntuの動作環境をWindows XP上に構築し、
FlasherでR&Dモードに切り替えます。

Step 1.Ubuntu環境をWindows XP上に構築する

まず、以下のファイルをダウンロードする。

  1. VMware Player
  2. Unofficial Ubuntu 5.10 Japanese VMWare Image

1.のVMware Playerをインストールする。
設定はデフォルトのままで良い。
2.はZIPファイルなので解凍し、
“Ubuntu-Breezy”フォルダごとマイドキュメント内の”My Virtual Machines”の中に置く。

VMware Playerを起動し、
“Ubuntu-Breezy”フォルダ内の”Ubuntu-Breezy.vmx”を指定すると、Ubuntuが起動する。

Step 2. UbuntuからFlasherを使って、NOKIA 770をR&Dモードに切り替える

Ubuntu上でFirefoxを立ち上げて maemo.org上の
Flasherツール (http://www.maemo.org/downloads/d3.php)

をダウンロードする。ダウンロードするのは”flasher utility (Linux on Intel x86)
utility for the Nokia 770″と書かれたものである。

Ubuntu上でGNOME端末 (ターミナル)を立ち上げて、以下のコマンドを実行する。
これでFlasherが実行可能になる。

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chmod 0550 flasher

ここでNOKIA 770をUSBモードでPCに接続する。まずNOKIA 770の電源をOFFにする。
PCとUSBで接続し、”HOME”ボタンを押しながら電源を入れる。NOKIAロゴ表示時に右上にUSBマークが表示されればOK。
ダメなら電源OFFからやり直し。

Ubuntu上でGNOME端末 (ターミナル)を立ち上げて、以下のコマンドを実行する。

style=”MARGIN-RIGHT: 0px”>

sudo -s -H
./flasher --enable-rd-mode --reboot

Flasherそのものはsudoをしなくとも起動するが、実際の書き込みにはsudoが必要になる。なお、
sudoのパスワードはUbuntuの日本語サイトに書かれている、ユーザ名と同じである。

GNOME端末上に”The device is now in R&D mode”と出れば成功である。

FlasherによるR&Dモード切替が成功すると、NOKIA 770は自動的に再起動する。
NOKIAロゴの近くに緑の文字でカーネル情報が表示される。

起動したら、XTerm上で以下のコマンドを実行する。

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sudo gainroot

あとはsuでrootユーザに切り替わる。

ネタ元はinternet tablet talkの“Setting up Windows XP to Use the Flasher (For Root Access, USB Host Mode, etc.)”


トラブルシューティング

過去にNOKIA 770のソフトウェアバージョンアップの際に、
Windows上からNOKIAの”Nokia_770_software_update_wizard.exe”を使った場合、
VMware上のUbuntuからNOKIA 770にうまく接続できないことがある。

その際には、Windowsのデバイスマネージャにて、ハードウェア変更のスキャンを実行する。
USBデバイスの不明なデバイスについて、VMware USB Deviceとして認識させWindowsを再起動する。

そうすると、VMwareからUbuntuを起動後、NOKIA 770を接続するとUbuntu上のFlasherがNOKIA
770にアクセスできるようになる。

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